2019.02.10 学習会レポート

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岡田直毅さん

2月10日(日)、岡田直毅さんをお迎えした学習会ではたいへん充実した学びの時間を参加者の皆様と過ごすことができました。
来られなかった方にもぜひ知っていただきたく、西川小百合さんからのレポートを以下にシェアいたします。

本日は午後から日教組香川とプラウド香川共催のLGBT研修に参加させていただきました。
「悩んで、語ってつながる授業とは?〜自分を生きるためにできること〜」
講師は大阪で教師をされている岡田直毅さん
LGBT教職員ネット代表
箕面市の小学校の先生
トランスジェンダーFTM
教職員対象とされている内容でしたが、誰にでも通じる内容でした。
研修の中からいくつかのメモをご報告致します!
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授業で大切にしていること
(彼は生徒、保護者にはカミングアウトしていません)
⚫︎LGBTにあてはまる子供がいると仮定する。
→いると仮定するとしないとでは言葉かけ1つも変わってくる。今まで出会っていないのではなくて、気づいていなかっただけ。
⚫︎性別はゆらぐもの。
→周りが決めつけない。どんな性も🆗
⚫︎カミングアウトを求めない。
→カミングアウトが全てではない。正しいことを子供たちに伝えていくことが大事、また、目的。
⚫︎保護者、学年、学校も一緒に。
→周りを巻き込みながら取り組みをつくる。
マイノリティだけが頑張るのではなくマジョリティを巻き込むこと、一人で頑張るではなくて学年、学校全体で頑張る!
もし、子ども(生徒)にカミングアウトされたらどうするか?
①話は最後まで聞く。
②〜だから、◯◯なのかな?と、セクシャリティを決めるのはやめよう。
③困っていることがないか聞いてみよう。
④分からないことがあれば一緒に調べよう。
⑤LGBTの知り合いにつないでみよう。
教科書でも間違っていることはある。保健の教科書には年頃になると異性を好きになる、などの記述があるなど。
「ほう れん そう」は大事だが子どもの思いを受け取った時は(先生だけに言ったということ)他には知らせない。必要であれば当事者に確認する。
100人に理解してもらおうとは思っていない。いろんな人がいることを知って貰いたい。
何気ない一言で「傷つく」人がいる。
何気ない一言で「救われる」人がいる。
⚫︎男女というカテゴリーを前提としないでジェンダーを見直していこう。
⚫︎差別的な冗談やからかいを無くしていこう。
⚫︎「性別は揺らぐもの」周りが決めつけないようにしよう。
⚫︎人前でカミングアウトする人はごく一部の人。
目に見えないからこそ、いろんな人がいることを想像しよう。
最後に岡田さんのバイブルの紹介がありました。
それは、にじいろI-Ruさんの絵本
「じぶんをいきるためのるーる」
絵本を読まれたあと、
このルールの中で出来なかったことがいくつかある。人権について改めて考えた。
人権とは、人が本来もって生まれてくる権利。
この絵本の中にはその権利が詰まっている。
みんなが「自分」を生きられますように!
岡田さんは講演も聴きに行くほどリスペクトされているということを後でお聴きしました。
質疑応答ではいろんな意見が出されました。
特にプラウド香川の高野さんの質問の、文科省からの通知は子どもの指導については書かれているが子どもたちだけでなく教職員の中にも当事者がいるのではないか?当事者の先生が幸せでなければ、子どもたちも幸せにはなれない。
この意見は本当にその通りだと思いました。
そのためにもいろんな年代、職種、いろんな方向からアクションを起こさないといけないと思います。
にじいろI-Ruさんの低学年の子どもたちへの啓発はとても大切でじぶんちゃんとの出会いが心に残れば、次のステップで学びが入りやすくなる。
そのステップのためには、教職員への啓発
そして、行政、企業と。
プラウド香川さんなど関係機関の方とも連携を取りながら色んな研修をしていかないといけないことを改めて実感しました!