「LGBTの子どもたちと教職員が過ごしやすい学校をつくろう!!5」
毎年恒例の学習会です。今回は初の丸亀市での開催で、ツイッターなどでも話題になった映画も上映します。
保護者、学校関係者、支援者など、ぜひおいでてください。
日時:2020年2月9日(日)13:30-16:30
会場:香川部落解放・人権啓発センター(香川県丸亀市川西町南715-1)
参加費:500円
お申し込み:当日飛び入りでも参加できますが、なるべくお申し込みください。→電話:0120-27-5925
主催:日教組香川教職員組合
共催:プラウド香川
内容:
13:35~ 「カランコエの花」上映
<あらすじ>
とある高校2年生のクラス。ある日唐突に『LGBTについて』の授業が行われた 。
しかし他のクラスではその授業は行われておらず、 生徒たちに疑念が生じる。
「うちのクラスにLGBTの人がいるんじゃないか?」生徒らの日常に波紋が広がっていき…
思春期ならではの心の葛藤が 起こした行動とは…?
(https://kalanchoe-no-hana.com/ より)
14:15~ 井上鈴佳さんの講演会
<プロフィール>
平成元年生まれ。大阪教育大学 教育学部養護教諭養成課程 卒業後、中学校・高等学校の保健室で勤務。『男の人が好き』という男子生徒との出会いにより、自身のそれまでの周囲との恋愛観のずれへの疑問が解け、レズビアンであることに気づく。
現在は同性のパートナーとの結婚・同居を目指し、より多くの人が多様性を認め合い、誰もが自分らしく自信を持って生きることが出来る社会の一端を担うべく、大阪府大東市養護教諭部会・大阪府四條畷市人権部会などで講演活動を行う他、小中学校におけるLGBT教育の参観と授業後の討議会への参加等を行っている。
また平成29年からは、大阪府内外の小中学校・高等学校・特別支援学校での教職員研修会や子どもたちへの特別授業など、LGBTと性の多様性に関する出張授業を精力的に行っている。
15:45~ ディスカッション
参加者の感想、意見交換、質疑応答など
2月10日(日)、岡田直毅さんをお迎えした学習会ではたいへん充実した学びの時間を参加者の皆様と過ごすことができました。
来られなかった方にもぜひ知っていただきたく、西川小百合さんからのレポートを以下にシェアいたします。
☆
本日は午後から日教組香川とプラウド香川共催のLGBT研修に参加させていただきました。
「悩んで、語ってつながる授業とは?〜自分を生きるためにできること〜」
講師は大阪で教師をされている岡田直毅さん
LGBT教職員ネット代表
箕面市の小学校の先生
トランスジェンダーFTM
教職員対象とされている内容でしたが、誰にでも通じる内容でした。
研修の中からいくつかのメモをご報告致します!
🌈⭐️🌈⭐️🌈⭐️🌈⭐️🌈⭐️🌈🌟🌈⭐️
授業で大切にしていること
(彼は生徒、保護者にはカミングアウトしていません)
⚫︎LGBTにあてはまる子供がいると仮定する。
→いると仮定するとしないとでは言葉かけ1つも変わってくる。今まで出会っていないのではなくて、気づいていなかっただけ。
⚫︎性別はゆらぐもの。
→周りが決めつけない。どんな性も🆗
⚫︎カミングアウトを求めない。
→カミングアウトが全てではない。正しいことを子供たちに伝えていくことが大事、また、目的。
⚫︎保護者、学年、学校も一緒に。
→周りを巻き込みながら取り組みをつくる。
マイノリティだけが頑張るのではなくマジョリティを巻き込むこと、一人で頑張るではなくて学年、学校全体で頑張る!
もし、子ども(生徒)にカミングアウトされたらどうするか?
①話は最後まで聞く。
②〜だから、◯◯なのかな?と、セクシャリティを決めるのはやめよう。
③困っていることがないか聞いてみよう。
④分からないことがあれば一緒に調べよう。
⑤LGBTの知り合いにつないでみよう。
教科書でも間違っていることはある。保健の教科書には年頃になると異性を好きになる、などの記述があるなど。
「ほう れん そう」は大事だが子どもの思いを受け取った時は(先生だけに言ったということ)他には知らせない。必要であれば当事者に確認する。
100人に理解してもらおうとは思っていない。いろんな人がいることを知って貰いたい。
何気ない一言で「傷つく」人がいる。
何気ない一言で「救われる」人がいる。
⚫︎男女というカテゴリーを前提としないでジェンダーを見直していこう。
⚫︎差別的な冗談やからかいを無くしていこう。
⚫︎「性別は揺らぐもの」周りが決めつけないようにしよう。
⚫︎人前でカミングアウトする人はごく一部の人。
目に見えないからこそ、いろんな人がいることを想像しよう。
最後に岡田さんのバイブルの紹介がありました。
それは、にじいろI-Ruさんの絵本
「じぶんをいきるためのるーる」
絵本を読まれたあと、
このルールの中で出来なかったことがいくつかある。人権について改めて考えた。
人権とは、人が本来もって生まれてくる権利。
この絵本の中にはその権利が詰まっている。
みんなが「自分」を生きられますように!
岡田さんは講演も聴きに行くほどリスペクトされているということを後でお聴きしました。
質疑応答ではいろんな意見が出されました。
特にプラウド香川の高野さんの質問の、文科省からの通知は子どもの指導については書かれているが子どもたちだけでなく教職員の中にも当事者がいるのではないか?当事者の先生が幸せでなければ、子どもたちも幸せにはなれない。
この意見は本当にその通りだと思いました。
そのためにもいろんな年代、職種、いろんな方向からアクションを起こさないといけないと思います。
にじいろI-Ruさんの低学年の子どもたちへの啓発はとても大切でじぶんちゃんとの出会いが心に残れば、次のステップで学びが入りやすくなる。
そのステップのためには、教職員への啓発
そして、行政、企業と。
プラウド香川さんなど関係機関の方とも連携を取りながら色んな研修をしていかないといけないことを改めて実感しました!
LGBTと学校をテーマにした学習会
LGBTの子どもたちと教職員が過ごしやすい学校をつくろう!!パート4
日時:2月10日(日)14:00~16:30
場所:サンポート高松6階・第62会議室
参加費:500円
どなたでも参加できます。
お申し込みはプラウドでも受け付けております。FacebookやメールでOKです。
なお、17:00から懇親会もあります。飲食費は実費を集めます。
内容:
14:05~15:05
岡田直毅さんの講演「悩んで、語って、つながる授業とは?~自分を生きるためにできること~」
15:20~16:20
ディスカッション
【岡田直毅さんのプロフィール】
大阪府池田市で生まれ育つ。女の子として生を受けた。幼少期から性に違和感を感じ、自分は男の子だと思い続けるも、周りの人たちの言葉や体の変化に違和感を感じた。自分は一体何者なのか、わからないまま自分を素直に表現することも、悩みを言葉にすることもできず、荒れた学校生活を送る。
しかし、中学校で恩師との出会いがきっかけに自分を見つめ直し、性同一性障害という言葉を知り、自分自身と向き合うことができたことから、その恩師のような教師になることをめざし、大阪府小学校教員採用試験を受け、無事合格。現在は男性教員として小学校5年生の子どもたちとともに毎日を過ごしている。
人権教育を基盤とする学級経営、性の多様性を伝える授業実践を行なっている。また、LGBT教職員NET(有志団体)の代表をしている。大阪を中心とするLGBT当事者の教員やアライ(LGBTをはじめとする性的マイノリティーの方々を理解して支援する人たちのこと)の教員などと指導案づくりや模擬授業などを行っている。その中で、教職員を中心に講演を行い、学校現場で全ての子どもたちを幸せにするためにできること、一人でも多くの子どもたちが自分を生きることができるように活動を進めている。
主催:日教組香川
共催:プラウド香川
プラウド香川は香川県高松市を拠点に、性の多様性を尊重する社会作りを目指し、LGBTQに関する活動を行なっている非営利団体です。