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8/23(日)『僕らの未来』上映会レポート&監督・参加者コメント

スタッフレポート

香川レインボー映画祭スタッフKです。
8月23日は映画祭に向けて「高校生対象」と銘打った上映会。
タイトルは『僕らの未来』。
性同一性障害に悩む高校生、高校生たちのお話。
性同一性障害に悩む女子高生が周りからの偏見や制服の問題、恋愛の問題に直面していく物語。
最初に思ったのは、このFTMの主人公の周りには、同性愛に悩むフリーターのゲイくん、MTFのダンサーと同じような悩みを抱える仲間がいて、いいなーと思ったこと。
あとは、自分の高校時代と重ね合わせて観たとき、なんて自分は恵まれていたんだろうと思ったこと。
制服についても、着るのが当たり前でそんなに嫌悪感を抱かなかったし、
恋愛してもちょっとかっこいい先輩て感じでもてはやしてもらえたし…。
でも、女の子らしくないってコトで周りから冷やかされたり、女子トイレに入りづらかったり…。
自分の学生時代と重なるところがあって…。
あと、同性の友達ができないことや家族から理解されないことなど、今の自分が直面している未だ解決していない問題…。
とにかく、FTMを取り扱っていることから自分と重なる部分があってスゴく心揺さぶられた。
何よりも心動いたのは、ホントの友達に理解された時と家族に理解された時。
主人公につられてオレも思わず「許された」と思って涙がこぼれてしまった。
夏休み最後の日曜で観てもらいたかった高校生はいなかったものの、性同一性障害や同性愛に悩む姿の細かいところまで描かれていて、みなさんに是非観ていただきたい一本でした。
香川レインボー映画祭は10月18日(日)。

飯塚花笑監督からのメッセージ

こんにちは、はじめまして『僕らの未来』を監督しました飯塚花笑です。『僕らの未来』を観てくださりありがとうございます。
5年前にまだ十代だった僕が作った映画がこのように未だに上映され観ていただけていることを嬉しく思います。
この映画は僕自身が中学、高校時代に体験したことを元に作りました。毎日着なくてはならない女子制服。好きな相手に素直に「好き」と伝えれば簡単にイジメの対象になってしまうこと。毎日何かに押しつぶされそうに生きていたことを今でも生々しく思い出します。この映画はそんな僕の凄く個人的な体験を元に「生きていくこと」「自分らしくあること」という決してセクシュアル・マイノリティに限らずどんな人間も必ず直面するテーマを突き詰めた作品になっていると思います。
映画をご覧になって下さった皆様が何か一つでも前へ進むヒントを、そして勇気を受け取っていただけていれば幸いです。
飯塚花笑

参加者の感想

  • 私自身はレズビアンとして、FTMの人の事をうらやましいとも憎らしいとも、うらめしいとも思ったことが多いのですが…自分が間違っているのは分かっているのですけどね。
    それにしても、せっかく告白してくれた後輩の女の子を振ったりして、もったいないことをするものだと少しだけ思ってしまいました。
    同じ映画の中で、FTM、MTF、ゲイと3人もセクシュアル・マイノリティが登場していて、なかなか幸せをつかむことも難しくて、もどかしくて、つらいですよね。
    主人公と父親との関係には、最後に希望があり、少し安心できました。
    それにしても、この映画に登場した教師みたいな人、イマドキいるの?あまりにもLGBTに理解が無さ過ぎますよね。
  • 自分のことで悩んでつらいのに、周りの人が誰も分かろうとしてくれなかったらもっとつらいと思った。
  • こういう状況あるなぁ、きついなぁと主人公の状況をリアルに感じながら観ました。『分けられて』のかしょう君の自伝的作品と聞き、こういう状況を乗り越えて生きてきたんだなぁ、伝えてくれてありがとう、と思いました。

以上です。お読みくださりありがとうございます。

8/23(日)性同一性障害の高校生を描いた映画を上映します。

香川レインボー映画祭プレ上映会

8月23日(日)
一回目・13:30~14:50 二回目・15:00~16:20
高松市男女共同参画センター 2階・第2会議室
参加費 1000円 高校生以下無料 (申し込み不要、各回先着30名)

上映作品 「僕らの未来」

性同一性障害に苦しむ優はどう現実を生きる?その切実な悩みが心を強く揺さぶる。

2011年/ビデオ/75分/カラー/PFFアワード2011審査員特別賞受賞作品 監督・脚本・撮影・編集:飯塚花笑 (『分けられて』のかしょう監督)

「僕らの未来」より
「僕らの未来」より

あらすじ:性同一性障害の高校生、優は女子制服を着る毎日、第二次成長期を迎えた自分の身体を受け入れられずひとり悩んでいた。男として生きることを許されず苦しむ優にとって救いは、思いを寄せる真澄との手紙のやりとり。ところがそれを意地の悪い男子クラスメイトに読まれてしまい、その日から、優は嫌がらせを執拗に受けるように。女である自分を恨みながら優は現実と必死に向き合おうとする。ボクがボクであるためにすべきことは? セクシャル・マイノリティの現実に真正面から向き合った、若き映画作家のデビュー作。

「僕らの未来」より
「僕らの未来」より

予告:第11回香川レインボー映画祭
10月18日(日)13:00~19:00、情報通信交流館e-とぴあ・かがわにて開催決定。

プラウドでは2005年より、LGBTなど性的少数者をテーマにした「香川レインボー映画祭」を、会の内外のメンバーで実行委員会を結成し、企画運営しています。